「コーマ糸」

高品質で光沢があり、長持ちする糸。
丹念なコーミング工程で約20％の不良部分を取り除き、綿花の良質な部分だけで編み込んだ糸/生地です。
ほこりなど不純物が少ないため糸自体に光沢があり、毛羽立ちが少なくなることで上質な肌触りの高品質製品となります。よってコーマ糸ならではの高品質な着心地を長期間保ちます。（削がれていく不純物割合が当初から少ないということです）
コーマ糸は糸の不要な削がれた部分の割合が少ないので、カード糸と比較では、洗濯を繰り返しても染色後の光沢感/発色が段違いにキレイです。同様に着用して１年経過すれば差が実感できます。よって長持ち＝永い期間着用いただけます。
コーマ糸は米国/中国/アジア諸国生産でも存在しますが、世界各国の高級品および日本生産では他国産との違いを出すためにも一般的にこのコーマ糸/生地を用います。「生地、仕立ての経年劣化が少ない」＝「高級感を永い期間保てるから」が主な理由です。

「セミコーマ糸」

コーマ糸より少し劣るが、高級感と耐久性がある。
コーミング工程で約10%の不良部分を取り除いた綿花を使用します。カード糸よりも柔らかく、カード糸より不純物が少ない分、高級感、質感に実は大事な、生地の光沢が出てきます。カード糸と比較して、洗濯毎に削がれる糸のまわりについている不純物がカード糸よりも少ない分、その分薄くなってこないので耐久性も増してきます。中国/アジア諸国生産品で主に使われます。

「カード糸」

より手頃な価格の糸、ラフな着心地。
不純物を約5%取り除くコーミング工程を行った綿花を使用した、一般的に使用される最も安価な糸。シャリ感や涼感のあるラフな着心地です。米国もの安価な一般普及品ではシャリ感/ザラ感があるこの糸/生地での製品が一般的です。

●100％ー不純物約5%＝95％　コーマ糸での不純物20％＝80％と比較して15％不純物の割合が多くなりますす。
ただし不純物＝×とも言えず、米国もの安価な一般普及品での洗濯毎にざらっとした着心地に変化していく。これはこれでひとつの味とも言えます。ざらっとした着心地に変化していくのは、糸の不要な部分が洗濯毎に削がれていく＝乾燥機のワタになっていく部分が多い。と考えればわかりやすいと存じます。

カード糸の製品はへなへな感があります。生産コスト｜市場販売価格はたしかに安価ではありますが、製品強度｜洗濯色落ち堅牢性などに劣ります。

厚さの判断基準は糸の番手です。

番手とは、糸の太さを指し、数値が大きいほど細い糸。

【オンス】は単位体積あたりの重さであり目安にはなりますが厚さの単位ではありません。｜例えば「5.6オンス」は中程度の厚さ。

20番単糸（20/s）と40番双糸（40/2）は厚さでは同じになります。双糸とは糸を２本撚り合わせて１本の糸にした糸です　単糸と比較で太さは同じでも撚り合わせているぶんなめらかで光沢がある高級生地になります。

単糸が必ずしも安価な製品であるわけではありませんが、厚手の単糸ほど生地が硬くゴワ感が感じられます。ゴワ感を好まれる方も多いですが（米国Tの厚手クラスは単糸がほとんどです）が、日本でつくるわたしとしては、若干のゴワ感と日本製らしいしなやかさの両立が生地質感追求でのひとつの終わりなきテーマです。

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Tシャツ綿生地の糸における「番手」について。
1ポンド（約450グラム）の重さで840ヤード（約770メートル）の長さを「1番手」糸と言います。
1ポンド（約450グラム）の重さで2倍の1680ヤード（約1540メートル）の長さを「2番手」糸と言います。
このように綿糸番手の数が大きいほど「細い糸」「目が詰んだ」高級生地となります。
日本の綿Tシャツ業界においては、オンスではなくこの糸番手によって重さ/厚さを表現/判断するのが一般的です。

一般的に販売されている品での（おおよその）オンス/番手/単糸/双糸での換算です。
・11オンス＞ 10番単糸＞（たぶん存在しない）20番双糸
・7オンス＞12番単糸＞24番双糸（たぶん存在しないのでぼくの場合は20/30単糸の異番手で表現）
・6.5オンス＞14番単糸＞28番双糸（日本ではたぶん存在しない）
・5.6オンス＞17番単糸＞34番双糸（日本ではたぶん存在しない）
・4オンス＞60番単糸（たぶん存在しない）＞120番双糸

それぞれに単糸、双糸、さらに三本撚りの三子糸（みこいと）
リングスパン/オープンエンド
＋前述のカード糸、セミコーマ糸、コーマ糸など
様々な糸の種類があります。

体積あたりの重量の単位｜オンスについて

単糸（たんし）

単糸は、一本の繊維がそのまま糸になっているものです。比較的単純な構造をしており製造過程もシンプルです。 よって生産コストからが割安と言え、Tシャツ用途では主に一般普及品ですが、番手によっては上級品に使われることもあります。

双糸（そうし）

双糸とは、二本を撚り合わせて一本にした糸です。撚ることで強度や耐久性が単糸より向上します。肌さわりにしっかりとした質感があり、厚みやコシがある着心地になります。日本製で主な糸であり上級品に使われます。

弊社ゴールドタグシリーズ25番双糸

東京｜墨田で創業110年になる生産委託先社長とともに「ほどよい柔らかさや繊細さを持つ厚手」を目指し、一種常識外の手法、異番手糸20番コーマ糸＆30番コーマ糸を双糸に撚り合わせて編むこの生地のためだけの専用編機とし、さらに最適への機器調整を重ねようやく完成した、生産委託先と弊社（株）イージー製品にしか世間に存在しない25番手双糸＝この規格糸は世間には存在しない比類無き素晴らしい風合い＝着心地のスペシャルコーマ双糸＝生地です。 相談を重ねることができる日本での生地生産オタクでしか生産できないスペシャルな「真の日本製」生地です。感動の着心地をぜひ味わってください。

・三子糸＝みこいとまたはみっこいと
・四子糸＝よんこいとまたはよっこいと　と読みます

一般的に販売されている品での（おおよその）オンス/番手/単糸/双糸での換算表です　 単位規格が異なるのであくまでおおよそです。

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・11オンス＞ 10番単糸＞20番双糸
・7オンス＞12番単糸＞25番双糸（弊社の場合は20/30単糸の異番手で表現）
・6.5オンス＞14番単糸＞28番双糸
・5.6オンス＞17番単糸＞34番双糸
・4オンス＞60番単糸＞120番双糸

Tシャツ厚さの説明で気にすべきは糸の番手です。

20番単糸（20/s）と40番双糸（40/2）は厚さでは同じになります。
厚手の単糸は生地が硬くゴワ感が感じられます。ゴワ感を好まれる方も多いですが、日本でつくるわたしとしては、若干のゴワ感と日本製らしいしなやかさの両立が生地質感追求でのひとつの終わりなきテーマです。

それぞれに単糸、双糸、さらに三本撚りの三子糸（みこいと）。リングスパン/オープンエンドの紡績の違い、 ＋前述のカード糸、セミコーマ糸、コーマ糸など糸の種類があります。

オンスとは体積あたりの重量の単位です。
厚さ＝品質の認識は完全なマチガイです。
おおよその厚さ目安にはなりますが、厚さの単位ではありません
天竺編｜スムーズ編｜フライス編
リングスパン糸｜オープンエンド糸
糸番手＝生地糸の太さ｜細さ
単糸｜双糸など
糸の様々な要素で体感的な厚さはまったく異なります。

体積あたりの重量の単位｜オンスについて

リングスパン糸：Ring-Spun Yarn

日本の伝統的な紡績方法で作られた上質で光沢のある糸。
：日本における伝統的な紡績機器で生産する糸＝生地です。
繊維束を細く引き伸ばしその後、小さなリングトラベラーを使用して糸に撚りを加える日本製での標準｜クラシックな糸です。機器調整には専門職による高い技術を要します。生産スピードは低速で、大量生産は不可能です。糸の撚りの均一性が高く光沢がある上質生地です。
日本製Tシャツでの一般的な糸＝生地です。

オープンエンド（空紡）糸：Open-End Yarn

：主に米国品でつかわれる大量生産向けの糸。
オープンエンド糸生産では、高速回転するローター内で繊維が編み立てられ、同時工程で糸に撚りが加えられます。この生地生産方法は、リングスパン糸生産より非常に高速で大量生産可能です。強度は高いが撚りの均一性、リングスパン生地の柔らかさ、生地光沢など日本における質感は劣ります。
ガサ感がある米国Tシャツでの一般的な糸＝生地です。

・超長綿
（Extra-Long Staple Cotton、ELS）

：非常に長い繊維長の糸です。
柔らかさと強度を兼ね備え、上質感で大切な光沢がある高級糸です。縮みにくく吸湿性も高いため、Tシャツなら＠２万円〜といった、ハイブランド高級Tシャツなどに使用されます。世界的に稀少な日照に冨み寒暖差が激しく乾燥気候の産地産品のみがこの細い番手＝超長綿カテゴリーになります。
【滑らかな最高の着心地｜生地自体の光沢｜糸そのものの長さからの強度と耐久性】これらが【高級生地】の基準でありすべて併せ待つのが【超長綿生地】です。

超長綿は適した産地があります（綿花は気候、土壌に左右される農業生産品です）

（日本は超長綿生産には適さない気候です。日本国内において商売ベースでの長長綿綿花栽培はありません）
雨が少なく湿度が極端に低い＋日照時間が長い＋温暖で昼夜の寒暖差が大きいこと。
最適の気候から、超長綿産地で特に知られているのが
・西インド諸島/カリブ/海島綿（シーアイランドコットン）
・エジプト/ギザ綿　 ・インド/超長インド綿
・米国　主にカルフォルニア/スーピマコットン
・新疆（しんきょう）ウイグル自治区/新疆綿
・ジンバブエ（アフリカ南部）/ジンバブエコットン
・アンデス（南米ペルー）/アンデスコットン
これらが世界的な高級超長綿の主産地です　世界中で高級シーツ、（カッター）シャツ、ハイブランド高級Ｔシャツなどに使用されています。

・長綿
（Long Staple Cotton）

：短綿よりも長い繊維長の糸です。
より滑らかで強度のある製品が生産できます。長綿での製品は、より高質で耐久性があり日本における品質評価視点で上級Tシャツで主力に使われる糸＝生地です。

・短綿
（Short Staple Cotton）

：短綿は短い繊維から作られる糸です。
短綿の製品は肌さわりは粗め＋へなへな感があります。生産コスト｜市場販売価格はたしかに安価ではありますが、製品強度｜洗濯色落ち堅牢性などに劣ります。

天竺編＝ジャージ編｜平編｜メリヤス編

すべて同じです。天竺編み（てんじくあみ）で編まれた生地の名称です。
メリヤス（メリアス）＝綿生地
ジャージ＝（日本での一般名称で）運動着などによく使われるポリエステル系生地｜商品
ジャージ＝英語でのjerseyは、ポリエステル系生地｜商品名称ではありません。正しくは以下の編み方｜生地の名称を指します
天竺編（てんじくあみ）＝ジャージ編です

Tシャツに最も一般的な軽くて伸縮性のある編み方。
天竺編はTシャツにおいて最も一般的な編み方で、片面が目編みもう一方が裏編みとなっています。（表面/裏面で表情が異なります）柔らかく、軽量で伸縮性があり肌触りが良いのが特徴です。通気性にも富むため、Tシャツに代表される軽衣類に適しています。洗濯に最も強く日常着に多く使われています。

混乱する文言「ジャージ」について

ファインジャージ？　

Tシャツ生地において、「ファインジャージ」という生地呼称が近年流行って？おり、プロでも少々理解に苦しむ少々やっかい？な事象になっています。「ジャージ」という名称が、一般的には運動やジョギング、部活ユニフォームなどの上着に着るポリエステル系上下服の一般的呼称となっています。ややこしくしているのが、（体操向き）ジャージ＝生地編み方はまさしく天竺なので決してマチガイではないことがややこしくなっている要因に思っています。責任者出てこい（笑）。ま、これは通称ホッチキス＝ステープラーが本来の名称みたいなことだと思います。

本題：「ファイン」という文言がさらにやっかいにしています。ファイン/fineとは、そのとおりすばらしい、洗練、立派、上質。このような幅広い「概念」としての意であり、よって「ファインジャージ」のファインにはその尺度が存在しません。極端に言えばなんでも「ファイン」です。つまりは「ファイン＝まーまー上質だよ」程度に考えるべきに思います。

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天竺編で重要な「引き揃え」

「引き揃え」とは単糸を撚らずに二本並べて生地に編みあげる手法
紡績する前に原糸を適切な長さと方向に整える作業および、通常よりもこの作業に注力された生地を指します。生地製品での均一な質感、強度、そして伸縮性を保証するためです。特に、Tシャツで一般的な天竺編み生地は、しなやかさと快適さの両立に繊維の質と「引き揃え」工程の丁寧さが製品品質に大きく影響します。手間をかけしっかり引き揃えられた良質な糸からの天竺編み生地、製品となったTシャツは高い質感と強度、光沢＝生地のツヤを持ち着心地や耐久性に優れた、手間分上質の「引き揃え天竺」生地になります。

度詰め

Tシャツ生地に代表される綿編み生地における「度詰め」とは、
編みの密度（生地目）を高めた＝テンションを上げ、目を詰めて編む/編まれた生地を意味します。編み目をより細かく密にすることで生地の質、質感を向上させる技法です。（詰めればいいってものではありません、テンションの限界を超えると切れてしまいます）

度詰め生地の主な特徴：
編み目が密になることで、生地はより強く、耐久性が高まります。
密度が高い生地は通常編み比較で、より滑らかな肌触りを提供します。
密に編まれた生地は、しっかりとした質感と光沢＝ツヤが高まることでの高級感をもたらします。度詰めによって密度が高くした編み物は、形を保ちやすく伸びにくい、優れた特性を持ちます。

リブ｜フライス編（Rib Knit）

伸縮性があり、体にフィットする編み方。主にネック部分に使用。
フライス編は、目編みと裏編みを交互に繰り返すことで、縦のリブ（筋）を形成します。（表面/裏面で表情が同じです）このリブ構造により、優れた伸縮性と復元力を持ち体にぴったりフィットします。生地は厚みがあり、吸湿性、保温性にも優れているため、Tシャツをはじめ冬のアンダーウェア（タイツ類）やスポーツウェアに適しています。天竺Tシャツではネック部分のみリブ｜フライス編が主に使われます。ネック部分の生地とお考えくださればわかりやすいかと思います。形状を保ちやすいのが特徴です。

スムース編（Smooth Knit）＝同義｜インターロック編

スムース編は表面が非常に滑らかで光沢があります。両面とも表地にした編み組織。ほどよい肉厚感と優れた伸縮性で、形崩れしにくいのが特徴です。編み目は非常に細かく、密度が高いため、生地は比較的薄くなめらかな手触りを持ちます。伸縮性がありつつも形状を保ちやすいため、高級Tシャツ、アンダーウェア、ベビー服などに適し､一般的は高級品となります。（インターロック編とも呼ばれます）