
商売の基本 単品一番はここで学んだ
大学4年の頃、アルバイトで勤めた鮮魚商で、その仕事があまりにおもしろく(商売の意味で)、「おれ、魚屋になろう」と決めて勤めながら、その後の23歳の頃、主な理由は当時、神戸夙川におられたカノジョにふられたこと 笑 と、大学生の頃に訪れた仙台新港の波があまりにすばらしかったことで、「魚屋やるなら北の魚も本気勉強しなあかん」と思い、そうだ仙台に行こう。と決め、さっそく職安に行き「仙台の魚屋で住み込み」で、さっさと決め、当時乗ってたVW TYPEⅡで行きました
「こいつは何者?」の空気を感じながら、その店は仙台駅前、旧エンドー裏の仙台朝市アメ横商店街の一角の、そりゃ恐ろしいほどの繁盛一番店でした。商売の勉強に来てるから悩まず、中央市場朝イチから出勤、閉店までの今では完全ブラックの日々14時間働いてました。遊ぶヒマなく、日曜は洗濯で一日終わるし、当時が一番貯金持ちでした 笑
ぼくの仕事は、とにかく売ること。
京都での包丁の経験から、魚屋レベルでの2枚おろし3枚おろしなどは問題なくできるので、お客様の要望を聞きながら、その時期の旬の魚を売りまくる。日々の仕事は、売り台のうしろ、マナ板でさばきながら大きな声を出し、「岸本、今日これね」で積まれた、たとえばカツオの時期ならカツオ100箱を、とにかく売り切ること。
「自分に与えらたこの品、この量を必ず売り切ること」が日々のシゴト。
日々相場がどんどん変わるなかでの販売価格もある程度まかされ、とにかくは売り切ること。しかし、どれだけ売っても、となりの売り台で販売されるセンパイの包丁の早さ、声かけタイミングのよさにはとうてい及ばず、いつも半分くらいしか売れず、くやしいと言うか、ほんまに修行になるきびしいレベルの日々でした。
できる、できないのレベルではなく、
やらねばならぬシゴトとしての「これを売るべし」の際に大事なこと。
品揃え数はほぼ関係ない。それは大型店でそれなりの売り方、並べ方でやること。
売り台ひとつ、商売=とにかく売るためのひとりとすれば、「売るべき対象の品は、なによりも旬な品」これは、鮮魚、青物の生鮮食品をやられておられる方はわかっていただけるが旬な品とは、いちばんおいしい時期に、お客様には割安で、実はいちばんおいしい価格で(儲かるってこと)売れる実力を持つ=これが旬な品の概念 仕込みからが勝負だ。
旬のすばらしい品「のみ」を最大限に売りまくること。
最高に旬な品をお客様に明確に「最高に旬な品ですよ」とシンプルに伝えて売ること。
これ=単品一番を学びました。
これが今の自分の商売に対しての、クソ自信の源ですね。
自分にのぼぜることはありえないし、ツッコミ過ぎは禁物だけど、最大限に売りますよ。
25歳で実家の衣料店に戻り38歳でネット通販に飛び込み、今に至っても仙台朝市の松やさんの経験は、まちがいなくぼくの商売のベースになっています。仙台に行く機会がある度、時間があれば、必ず挨拶に行かせていただき、みなさま変わらず商売なさっていることに、また勉強させていただいています。いつもありがとうございます。また行こう。大好きな宮城の皆様、またぜひ国分町行きの機会つくってけろ 笑
画像は仙台、朝市アメ横ビル 松やさん店頭
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